一般取扱所の基準

一般取扱所の基準

一般取扱所とは、給油取扱所、販売取扱所、移送取扱所に分類されない取扱所をいいます。

一般取扱所の基準は、製造所のものが準用されます。

構造

  • 保安距離および保有空地を設ける
  • 一般取扱所である旨を表示した標識、防火に必要な事項を掲示した掲示板を設ける

建物の造りは以下を満たす必要があります。

地階 設けることができない
屋根 金属板などの軽量な不燃材料でふく
(爆風が上に抜けるようにする)
壁・柱・床
はり・階段
  • 不燃材料でつくる
  • 延焼のおそれのある外壁は、出入口以外の開口部のない耐火構造とする
窓・出入口
  • ガラスを用いる場合は網入りガラスとする
  • 防火設備を設ける
  • 延焼のおそれのある外壁に設ける出入口は、自動閉鎖式の特定防火設備を設ける
液状の危険物を取り扱う場合:

  • 危険物が浸透しない構造とする
  • 傾斜をつけ、漏れた危険物を貯留する設備(ためます等)を設ける

設備

避雷設備 指定数量10以上の施設には設ける
電気設備 可燃性蒸気が滞留するおそれのある場所では防爆構造とする
採光・照明・換気 危険物の取扱いに必要な設備を設ける
蒸気排出 可燃性の蒸気や微粉が滞留するおそれがある場合、屋外の高所に排出する設備を設ける

基準の特例

一部の一般取扱所においては、取り扱う危険物の数量や温度、目的等に応じて、基準の特例が認められています。

  1. 吹付塗装作業を行う一般取扱所
    塗装、印刷又は塗布のために危険物(第2類または特殊引火物を除く第4類危険物に限る)を取り扱い、指定数量の倍数が30未満のもの
  2. 洗浄の作業を行う一般取扱所
    洗浄のために危険物(引火点40℃以上の第4類危険物に限る)を取り扱い、指定数量の倍数が30未満のもの
  3. 焼入れ作業を行う一般取扱所
    焼入れ又は放電加工のために危険物(引火点70℃以上の第4類危険物に限る)を取り扱い、指定数量の倍数が30未満のもの
  4. ボイラー等で危険物を消費する一般取扱所
    危険物(引火点40℃以上の第4類危険物に限る)を消費するボイラー、バーナーその他これらに類する装置以外では危険物を取り扱わない、指定数量の倍数が30未満のもの
  5. 注入作業を行う一般取扱所
    車両に固定されたタンクに液体の危険物(アルキルアルミニウム等、アセトアルデヒド等及びヒドロキシルアミン等を除く)を注入するもの
  6. 詰替え作業を行う一般取扱所
    固定注油設備によって危険物(引火点40℃以上の第4類危険物に限る)を容器に詰め替え、又は車両に固定された容量4,000L以下のタンク(容量2,000Lを超えるタンクにあっては、その内部を2,000L以下ごとに仕切ったものに限る)に注入する、指定数量の倍数が30未満のもの
  7. 油圧装置等を設置する一般取扱所
    危険物を用いた油圧装置又は潤滑油循環装置で高引火点危険物のみを100℃未満の温度で取り扱う、指定数量の倍数が50未満のもの
  8. 切削装置等を設置する一般取扱所
    切削油として危険物を用いた切削装置、研削装置その他これらに類する装置で高引火点危険物のみを100℃未満の温度で取り扱う、指定数量の倍数が30未満のもの
  9. 熱媒体油循環装置を設置する一般取扱所
    危険物以外の物を加熱するための熱媒体油循環装置で高引火点危険物のみを取り扱う、指定数量の倍数が30未満のもの
  10. 蓄電池設備を設置する一般取扱所
    蓄電池設備で第4類危険物を取り扱う、指定数量の倍数が30倍未満のもの
また、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、アセトアルデヒド、酸化プロピレン等を取り扱う一般取扱所については、より厳しい基準を定めることができます。

(政令第19条および規則第28条の54~66)